雑学

バレンタインデーの由来と日本・海外での違い

毎年ニュースや話題に上るバレンタインデー。

多くの人にとっては、恋人や友人、あるいは感謝を伝えたい相手にチョコレートを贈る日というイメージが強いでしょう。

しかし、その歴史や本来の意義を詳しく知っている人は意外と少ないかもしれません。

ここではその起源や、日本と海外でのバレンタイン文化の違いについて解説します。

 

バレンタインデーとは?

バレンタインデー(聖バレンタインの日)は、毎年2月14日に世界中で祝われる「愛の日」です。

恋人や夫婦がお互いの気持ちを確認し合う特別な日として広く知られています。

 

日本では「女性が意中の相手にチョコレートを贈る日」というイメージが一般的です。

しかし最近では、友達同士で贈り合う「友チョコ」や、日頃の感謝を込めた「義理チョコ」、さらには男性が女性に贈る「逆チョコ」といった形も見られるようになりました。

海外ではまた異なるスタイルで祝われることも多いため、日本独自の文化が形成されていると言えるでしょう。

 

 

バレンタインデーの歴史と文化

 

バレンタインデーが2月14日に行われる理由や、この日が「恋人たちの日」と呼ばれる背景には、さまざまなエピソードが隠されています。

その起源や文化について詳しくご紹介します。

 

バレンタインの由来は人物名

バレンタインデーという名称は、3世紀ごろのキリスト教の聖人「聖ウァレンティヌス(聖バレンタイン)」に由来するとされています。

キケロ・モラエス, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

当時のローマ帝国では、クラウディウス2世という皇帝が兵士たちの結婚を禁じていました。

「結婚すると士気が下がる」という理由からです。

 

しかし、司祭であったウァレンティヌスは秘密裏に兵士たちの結婚を助けていました。

この行為に怒った皇帝は彼を処刑しますが、ウァレンティヌスは「恋人たちの守護聖人」として崇拝されるようになりました。

その命日が2月14日であったことから、この日が特別視されるようになったと言われています。

 

ただし、こうした伝説は史実としては曖昧で、複数の「ウァレンティヌス」という名の司祭の逸話が合わさったものではないかとも考えられています。

 

恋人たちの日として定着

もともと宗教的な意味合いが強かったバレンタインデーが、恋人たちの日として知られるようになったのは14世紀以降です。

 

3世紀のローマでは2月14日が家庭や結婚を司る女神ユノの祝日とされ、その翌日に「ルペルカリア祭」というお祭りが行われていました。

この祭りでは、男女がくじ引きでパートナーを決め、期間中はその相手と過ごすという風習がありました。

この祭りがのちにキリスト教のバレンタインデーと結びつき、恋人たちの日として広まったとされています。

 

また、2月は旧暦では春の訪れを告げる季節とされ、この時期が愛の告白に適しているとも言われています。

 

日本のバレンタイン文化

海外では、バレンタインデーに贈るプレゼントは花束やカードなどさまざまですが、日本ではチョコレートを贈るのが一般的です。

この風習が始まったのは20世紀で、当初は化粧品や衣料品を贈る行事として広まっていました。

その後、チョコレート会社が展開した広告キャンペーンにより、「女性が好きな男性にチョコレートを渡して想いを伝える日」という形で浸透しました。

 

このように、バレンタインデーの起源や文化には長い歴史とさまざまな背景があります。

現在の形に至るまでの過程を知ることで、この特別な日をより深く楽しめるのではないでしょうか?

 

 

世界各国のバレンタインデー

 

バレンタインデーの過ごし方は国ごとに異なります。

多くの国では、男性が女性に贈り物をするのが一般的です。

また、日本で定着している「ホワイトデー」は日本独自の文化であり、韓国や台湾、中国など一部のアジア圏に限られた風習です。

それでは、代表的な国々のバレンタイン文化を見てみましょう。

 

アメリカ

アメリカでは、男性が女性に花束やメッセージカードを贈り、気持ちを伝えるのが主流です。

ジュエリーやぬいぐるみがプレゼントに選ばれることもあります。

恋人や夫婦でディナーを楽しんだり、特別な時間を共有するのも一般的です。

義理チョコのような文化は存在しません。

 

イギリス

イギリスのバレンタインデーは、秘めた思いを伝える日とされています。

名前を書かずに「Be my valentine.(私のバレンタインになって)」などのメッセージカードを送るのが特徴です。

カードを受け取った相手がその気持ちに応えることも。

恋人関係になった後は、他の国同様に男性が女性にプレゼントすることが多いようです。

 

イタリア

イタリアでは、バラの花やアクセサリーが定番のバレンタインギフトです。

愛を示す日として特別視され、バレンタインの日にプロポーズをするカップルも少なくありません。

 

ベルギー

ベルギーのバレンタインデーは、恋人だけでなく、日頃お世話になっている人にも感謝を伝える日です。

花束や香水、衣類など多彩な贈り物が選ばれます。

恋人同士では男性が女性にプレゼントするのが一般的です。

 

 

まとめ

バレンタインデーは地域ごとに特色があるものの、大切な人に気持ちを伝える日という点では共通しています。

日本では女性から男性へチョコレートを贈る習慣が主流ですが、海外では男性から女性へ贈り物をするケースが一般的です。

また、家族や友人に贈り物をすることもよく見られます。

日頃の感謝や愛情を伝える絶好の機会として、チョコレートだけにとらわれず、気持ちに合った贈り物を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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