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岡山後楽園の紅葉【2025】見頃時期・ライトアップ・駐車場

金沢の兼六園、水戸の偕楽園とともに「日本三名園」として全国にその名を知られる岡山後楽園。

江戸時代初期、岡山藩主・池田綱政が築造したこの大名庭園は、広がる芝生、池泉回遊式の水景、そして趣ある築山が調和する日本庭園の至宝です。

四季を通じて趣のある景観を楽しめる後楽園ですが、なかでも秋は格別。

園内の一部が深紅に染まり、常緑の松の力強い緑、芝生の柔らかな黄緑、そして澄んだ秋空の青が織り成すコントラストは、訪れる人の目を奪います。

特に、漆黒の天守閣をもつ「岡山城(烏城)」を借景に楽しむ紅葉は、ここでしか出会えない美景として高い人気を誇ります。

ここでは、2025年岡山後楽園の紅葉の見頃・ライトアップ・駐車場情報等を紹介します。

 

 

岡山後楽園の紅葉【2025】基本情報

 

【基本情報】

スポット名 岡山後楽園
色づき始め(例年) 11月上旬
紅葉の見頃(例年) 11月中旬~12月上旬(※気温などの気象条件で前後します)
特別行事 夜間特別開園「秋の幻想庭園」2025年11月14日(金)~24日(振休)
紅葉祭り なし
ライトアップ あり(幻想庭園期間)
紅葉樹種 モミジ、イチョウ、サクラ ほか
おすすめスポット 千入の森、唯心山周辺、花葉の池
特徴 国指定名勝/公園/庭園美/赤(モミジ)・黄(イチョウ)両方が楽しめる
開園時間 10月1日~3月19日:8:00~17:00(最終入園16:45)
3月20日~9月30日:7:30~18:00(最終入園17:45)
夜間特別開園:17:00~20:30
料金 大人500円・シニア200円・高校生以下無料
関連サイト 後楽園

 

 

岡山後楽園の紅葉【2025】見頃予想

2025年の岡山後楽園の紅葉は、例年とほぼ同様に11月中旬頃から徐々に色づきが進み11月下旬~12月上旬に見頃のピークを迎える見通しです。

岡山は瀬戸内海式気候の影響で温暖なため、山間部よりも紅葉が遅れ、晩秋がもっとも美しくなるのが特徴です。

11月下旬には「千入の森」を中心に、後楽園全体の秋色が最高潮に達するイメージです。

気温が順調に下がれば、夜間特別開園「幻想庭園」と紅葉のピークが重なり、昼夜で異なる趣を堪能できるでしょう。

 

 

岡山後楽園の紅葉【2025】見どころ

千入の森

後楽園の紅葉鑑賞で真っ先に押さえたいのが、園内東側に位置する「千入の森」です。

後楽園全体が真紅に染まるわけではありませんが、このエリアには約250本ものモミジやカエデ、サクラが集まり、見頃の時期には圧倒的な色彩美を見せます。

「千回染めたように深い赤に染まる」という意味をもつ“千入”の名の通り、ピークシーズンには森全体が幾重にも色を重ねた濃紅色に包まれます。

散策路は赤い葉が頭上を覆う“紅葉トンネル”となり、足元には落ち葉の絨毯が敷きつめられ、しっとりとした秋の風情が漂います。

 

岡山城

後楽園の紅葉が特別とされる理由のひとつが、「岡山城」を借景にしたダイナミックな景観です。

旭川の向こうにそびえる漆黒の天守(烏城)が、紅葉の赤と松の緑を引き締め、庭園全体の完成度をさらに高めています。

赤・緑・黒という三色の大胆なコントラストは、写真映えはもちろん、肉眼で見ても息をのむ美しさ。

特別な演出をしなくとも、自然と建築が調和する後楽園ならではの紅葉美です。

 

唯心山

庭園の中央に据えられた築山「唯心山」に登れば、藩主が眺めていたであろう視点から後楽園を一望できます。

大きく広がる沢の池、茶室の建物、鮮やかに染まった千入の森、そして背景の岡山城まで見渡す光景は、まさに後楽園の総合美。

「紅葉を見に行く」というより、「景観の中に点在する紅葉を楽しむ」という後楽園独自の鑑賞スタイルを実感できるスポットです。

 

沢の池

風がなく、空が澄んだ日にだけ現れる「逆さ紅葉」。

沢の池の水面に、千入の森の紅葉や松の緑、そして流店の風情ある建物が映り込み、実物と水面の紅葉が対称を描く様子は、訪れた人の心をそっと落ち着かせてくれます。

 

 

ライトアップ│夜間特別開園「秋の幻想庭園」

 

岡山後楽園の秋の風物詩と言えば、夜間特別開園「秋の幻想庭園」。

日中の庭園美とはまったく異なる、幽玄の世界へと案内してくれる人気イベントです。

最新の照明技術と伝統美が融合し、歴史ある庭園が光に包まれる様子は圧巻そのもの。

ここでは2025年の開催期間の目安やライトアップの見どころ、そして夜ならではの楽しみ方を詳しく解説します。

 

開催概要

例年、幻想庭園は紅葉の色づきが進む11月中旬から下旬にかけて開催されます。

2025年開催概要

  • 開催期間:2025年11月14日 ~ 11月24日
  • ライトアップ時間:17:00頃〜20:30(最終入園20:00)

 

後楽園の夜間開園では、日中から来園した場合でもそのまま園内に滞在できる年が多く、夕暮れ〜ライトアップ点灯の瞬間まで連続して楽しめる点が魅力です。

マジックアワーに染まる空と紅葉、そして照明が点灯し幽玄の世界へ変化していく様子は、日中には味わえない贅沢な体験です。

なお、年度により運営方針が異なるため、最新情報は公式サイトで必ず確認しましょう。

 

みどころ

千入の森のライトアップ

昼間も真紅に染まる千入の森は、夜になるとさらに表情を変えます。

ライトが葉の表面を柔らかく照らし、赤・黄・橙のグラデーションが際立ち、まるで紅葉そのものが輝いているかのように感じられます。

足元の落ち葉までもがライトに照らされて輝き、散策路全体が幻想的な紅葉回廊となります。

 

岡山城ライトアップとのコラボレーション

後楽園のライトアップが全国的にも高い評価を受ける理由のひとつが、対岸の岡山城が同時に光に包まれる点です。

漆黒の天守(烏城)が闇に浮かび上がり、旭川の水面には逆さ岡山城が揺らめくように映り込みます。

千入の森の鮮烈な赤と、岡山城の黒と金のライトアップがひとつのフレーム内に収まる絶景スポットは、写真愛好家にも大人気。

特に唯心山から望む眺望は、「幻想庭園」という名がそのまま風景になったかのような特別な美しさです。

また、竹灯りや和傘アートなど、日本の伝統美を取り入れたオブジェが園内に点在し、歩くだけで心が静まり、和の世界に浸れる貴重な時間が広がります。

 

混雑傾向

幻想庭園は後楽園の年間イベントの中でも最も人気が高く、特に週末や祝日の夜は来園者が集中します。

千入の森周辺や、岡山城の借景が美しく見えるポイントは、写真撮影の順番待ちや、立ち止まり不可になるケースもあります。

ゆったり鑑賞したい方は平日の夜や雨上がりなどの人出が落ち着くタイミングがおすすめです。

 

 

アクセス・駐車場情報

ほっきー, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

岡山後楽園は岡山市の中心部に位置しており、JR「岡山駅」からのアクセスが非常に良好です。

紅葉シーズンは車より公共交通機関の方がスムーズな場合が多いため、ここでは2025年に訪れる際のおすすめアクセス方法を詳しく紹介します。

 

公共交通でのアクセス

1. バス

  • 乗り場:JR岡山駅東口バスターミナル 1番のりば
  • 路線:岡電バス「後楽園ノンストップ」・「藤原団地」行きなど
  • 降車:「後楽園前」バス停すぐ
  • 所要時間:約10〜15分

 

2. 路面電車

  • 乗り場:JR岡山駅前 電停
  • 行き先:「東山」行き
  • 降車:「城下」電停(徒歩約10分)

城下電停からは、岡山城を眺めながら旭川にかかる「月見橋」を渡って向かうルートで、風情あるアプローチが楽しめます。

 

3. 徒歩

JR「岡山駅」から桃太郎大通りをまっすぐ進むと25〜30分ほどで後楽園に到着します。

街歩きが好きな方におすすめです。

 

車でのアクセス・駐車場情報

山陽自動車道「岡山IC」から後楽園まで約20〜30分。

岡山後楽園には有料駐車場があります。

  • 後楽園 正面駐車場:約570台、100円/40分

画像出典:  岡山後楽園夜間特別開園「幻想庭園」

 

紅葉シーズンの土日祝日、そして幻想庭園開催中の夜間は駐車場が満車になりやすく、周辺道路に渋滞が発生します。

JR「岡山駅」周辺のコインパーキングに駐車し、そこから公共交通で向かう「パーク&ライド」が最もスムーズです。


以下の予約サイトを活用するのも便利です。

 

 

まとめ

この記事では、2025年の後楽園の紅葉について、見頃の時期から日中の見どころ、夜の幻想庭園、そしてアクセス方法まで徹底的に解説してきました。

後楽園の紅葉の主役は、園内東側にある「千入の森」。

ここが深紅に染まることで庭園の秋が始まり、松や芝の緑とのコントラストが際立ちます。

そしてその背景には、漆黒の岡山城が静かに佇み、紅葉と城が生み出す唯一無二の景観を作り上げています。

2025年の秋は、日中の穏やかな紅葉散策と、幻想庭園での夜の紅葉ライトアップを両方楽しむ“二部構成の紅葉めぐり”がおすすめ。

岡山が誇る名園と名城のコラボレーションを、心ゆくまで堪能してください。

-花・木