毎年全国から注目が集まる箱根駅伝は2026年も1月2日、3日に開催されます。
往路3区の戸塚から平塚中継所まで続く21.4kmの道のりは、長い下り坂と海沿いのスピード区間が組み合わさり、選手の走力だけでなく、チームの総合的な戦略が問われる難関区間です。
本記事では、3区の詳細コース情報、観戦におすすめのスポット、レースの見どころ、さらに過去の歴代記録まで紹介します。
【3区コース詳細】戸塚 ~平塚(21.4km)
箱根駅伝の往路3区は、かつて“つなぎの区間”と呼ばれていた時代を超え、今では各校の戦術を左右する重要ステージとして注目を集めています。
スタート地点:戸塚中継所
- 通過時間:10:05~10:10
- アクセス:JR・市営地下鉄「戸塚駅」より徒歩約30分
コース序盤
3区前半は、選手の脚力と下りのテクニックが試される高速区間。
特に遊行寺坂は勾配がきつい約9km続く下り基調の高速セクション、ペースを崩さずに下り切るには高度な技術が求められます。
無駄なブレーキをかけると後半に響くため、選手にとっては勝負のカギを握る区間です。
中盤
10kmを過ぎると視界が開け、相模湾を左手に見る海沿いの道へ。
11km付近から国道134号線に入り、気象条件の影響を受けやすい環境へと変わります。
冬の海風や日差しによる気温変動など、選手のコンディション管理が勝負の行方を左右します。
富士山が正面に見えることもあるこの区間は、箱根駅伝の中でも絶景を楽しめる名物ロードとして人気です。
ゴール地点:平塚中継所
4区の準エースが控える中継所として沿道の熱気も最高潮。
選手たちは、下りで蓄積した疲労を抱えながらもラストの平坦区間でスピード勝負を挑むため、観戦者にとっても最も緊迫した瞬間が訪れます。
- 通過時間:11:05~11:10
- アクセス:JR「大磯駅」より徒歩約30分
3区の穴場の観戦スポット

市街地から海沿いへ向かう3区は、後半に入るにつれ観客数が分散し、ゆったり観戦できる場所が多くなります。
特に海沿いはアクセスがやや難しい分、落ち着いて応援できるのがポイントです。
辻堂エリア
浜須賀交差点は国道1号と134号の分岐として有名な場所。
最寄り駅はJR「辻堂駅」または「茅ヶ崎駅」で、徒歩約35分ほどとやや距離があるため観客が少なめ。
季節風が強く、選手にとっては難所ですが、走りの変化を間近で見られる貴重なポイントです。
小和田浜公園東側信号付近
歩道橋周辺は応援団で混むため、手前の信号付近がおすすめ。
視界が広く落ち着いて応援できます。
なぎさ第二公園〜ライオンズガーデン前
復路の大きなカーブが見える場所で、選手のフォームや動きがよく見え、写真撮影にも最適です。
茅ヶ崎エリア
サザンビーチ周辺(茅ヶ崎市中海岸)
茅ヶ崎駅南口から徒歩20分ほどで到着。
国道134号線沿いは人が少なく、選手のスピードを間近で感じられる人気の観戦地です。
柳島のガソリンスタンド付近
茅ヶ崎と平塚の境界エリアで、歩道が広く観戦しやすい穴場。
徒歩40分ほどかかるため、アクセスは計画的に。
◆ 3区の歴代区間記録一覧

【歴代記録】
| 順位 | タイム | 選手名 | 所属 | 年 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 59:25 | Y.ヴィンセント | 東京国際大1年 | 2020 |
| 2位 | 59:47 | 太田蒼生 | 青山学院大3年 | 2024 |
| 3位 | 1:00:13 | 佐藤 圭汰 | 駒澤大2年 | 2024 |
| 4位 | 1:00:16 | 本間 颯 | 中央大2年 | 2025 |
| 5位 | 1:00:51 | S. ムチーニ | 創価大2年 | 2025 |
まとめ
3区は下りと平坦が連続する難しいコースで、各チームの総合力が最も表れやすい区間のひとつ。
ここで順位を上げたチームは、往路全体の勢いをつかむことが多く、まさに勝負の分岐点といえる区間です。
2026年の箱根駅伝では、どんなドラマが生まれるのか──ぜひ現地やテレビで、選手の走りに注目してみてください。
